TEL 022-372-7656

猫騒動の顛末

2025年07月16日

 

                倉庫で保護した子猫

 6月の中頃から1ヶ月ほど、左手を包帯で巻いていたのですが、会う人会う人みんなから「どうしたの?」と聞かれました。「手を挟んだの?」とか「労災かい?」とかいろいろ聞かれて、「話せば長いことなんだけれど・・まあ、要するに猫に嚙まれたんだよ」と返事をしていました。ことの顛末を説明します。

 昨年末から資材倉庫に猫が住み着いてしまいました。メスの茶トラ猫です。若い社員たちがかわいいからと、餌をあげるようになりすっかり居ついてしまったのです。困ったなあ、と思っていました。餌をあげるなら責任を取らなければならなくなるよ、と言ったのですが、みんな「馬耳東風」。年末年始も代わるがわる倉庫に行って面倒を見ていたようです。

 暖かくなり、案の定猫のおなかが大きくなってきました。困ったぞ、まさか子猫を七北田川に投げるわけにはいかない、さてどうする、と相談はするもののなかなか結論が出ません。みんな気にしてゴールデンウィーク中も倉庫に行って様子を見ていたのですが、連休明けに4匹の子猫が生まれました。

 4匹とも元気にミャーミャー鳴いています。かわいいもんですから「今日はあそこにいたよ」とかみんなで話しています。ボーリングマシンの下にいたり、機材の棚の下にいたり、母猫が安全な場所に動かしているようです。しだいに元気に動き回るようになり、とうとうトラックの荷台にいるところが発見されました。

 これはまずい、気が付かずに現場まで連れて行ってしまうかもしれない。トラックの下にいるところをひいてしまうかもしれない。というわけで、猫ちゃん対策委員会を発足し、対策を協議しました。結論は以下のとおり。

1.母猫は捕獲器で捕まえ、避妊させる。

2.母猫の後に子猫も捕獲し、引き取り手を探す。

3.母猫も引き取り手を探すが、もし見つからない場合は、倉庫で地域猫として面倒を見る。

4.捕獲するのは子猫が乳離れする6月中旬とする。

 子猫はかわいいので引き取り手は見つかりやすいと思いましたが、母猫は見つかるかどうか不安でした。社員に子猫の引き取り手の募集をかけたら、3人が手を上げてくれました。よしよし、何とかなりそうだなと、捕獲実行日に向けて手配を進めました。

 6月12日、仙台市の動物管理センターから借りた捕獲器を設置すると、あっという間に母猫が入り、子猫も次々に捕まえることができました。動物管理センターの担当者の方から捕獲する2日前からは餌をあげないように、とアドバイスを受けていたのが効いたようです。

 子猫は事務所に連れてきて、大きめの段ボールに入れて離乳食をあげ、ウンコ、シッコを取ってあげて引き取り手に渡すまで面倒をみました。早い子は当日、遅い子も15日には引き取られていきました。最初は4匹で固まっていたのですが、だんだん兄弟が少なくなり、最後の子は引き取られるまで寂しそうでした。とにかく人が近くにいればミャーミャー鳴いて「かまえ、かまえ」とせがむので大変です。

 さて、母猫です。動物病院に避妊手術と猫エイズの検査を予約していたので、捕獲器からキャリーバックに入れ替え、動物病院に運ぶ予定でしたが、ここで問題発生。キャリーバックの中でウンコをして暴れてウンコまみれになってしまったのです。これでは動物病院に連れていけない。予約の時間は迫ってくるし、とにかく水をかけて洗おうと、キャリーバックから引っ張り出してホースで水をかけてガシガシと洗いました。ところが野良猫、そう簡単に洗わせてくれません。フンギャー!!と暴れて押さえつけた手にがぶがぶと嚙みついてきました。

 ここで手を離したら二度と捕まらない、と思っているのでこちらも離しません。皮手袋のうえから噛みついてくる牙に耐えながら、二人がかりで洗い終えて、タオルで水を拭き取り、改めて洗ったキャリーバックの中に押し込んで動物病院まで連れていきました。

 動物病院に母猫を預けて、速攻で治療のために外科に行きました。腰痛で行きつけの病院なのですが、「野良猫に手を出しちゃダメだよ」と先生に説教され、「そういうわけにはいかなかったんです」と説明し、薬を塗って包帯され、抗生物質を処方され「毎日治療に来なさい」と念を押されました。

 母猫は手術と検査を終え、倉庫でケージに入って引き取り手が決まるのを待っていましたが、引き取りたいという人が社員の知り合いにいて、1週間ほどして倉庫から出ていきました。ずっと面倒を見てくれた社員はちょっと寂しそうでした。

 以上が今回の猫騒動の顛末です。私の手の治療もようやく終わり、包帯が取れました。子猫たちはそれぞれ、マロ、ボタン、ヒナコと名付けられ(1匹は名前不明)すっかりそれぞれの家庭に慣れたようです。ボタンちゃんを引き取った家では、最初お父さんが猫を飼うことに頑強に反対していましたが、すでにメロメロ状態だそうです。子猫の可愛さは破壊的です。母猫もだいぶ慣れ、触らせてくれるようになってきたと聞いています。

 何とか猫たちを保護することができて本当に良かった、と思っています。給餌や捕獲に協力してくれた皆さん、また、家族として引き取ってくれた皆さん、ありがとうございました。