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「世代」について

2019年08月21日

 求人について相談していると、いろいろな人たちから「今の高校生はね・・・」と教えられます。
 それによると今の高校生を含む若い人一般の傾向は、いわゆるゆとり教育を受けた「ゆとり世代」であり、その特徴として以下の特徴があるそうです。
・打たれ弱い、ストレスに弱い。
・会社の仕事よりプライベートが大事、やりがいの無い安定した職場を求めている。
・安定志向で真面目である。

 ふーむ・・・。
 ゆとり教育で競争の少ない環境で育ったため頑張れない、叱られることに慣れていないということらしいのですが、なるほどとは思うものの、ではどうしたらいいのだろう。当社でも来春入社が内定した人がいます。入社した人には長く勤め会社の戦力になってほしいと思うので、どう接すればいいのか、教育指導すればいいのか、調べてみました。
 ある会社のホームページで、まとめたものを見つけました。

【ゆとり世代の新入社員、部下との付き合い方】
①「世代」で括らない
 「ゆとり世代だから○○ができない」と世代のせいにするのでなく、まずは新入社員や部下に歩み寄ってほしい。
②感情的に怒らない
 どなったり、私怨の混じった叱り方をしない。ゆとり世代が何かミスをした際には、業務に必要な指摘を端的に伝えるよう心がける。
③仕事の意義を明確に伝える
 ゆとり世代の新入社員は、自分にとって意義を感じない仕事をしているとモチベーションが下がったり、その仕事を避けようとする傾向がある。仕事を任せるときには、「仕事の目的、意義」を明確に伝える必要がある。
④失敗することの大切さを教える
 なんでもそつなくこなしてきた真面目な新入社員は【失敗】をあまり経験していないことがある。早い段階で「失敗することは恥ではない、大切なこと」ということを伝え理解してもらうことが大事だ。耳にタコができるくらい「失敗することは恥ずかしいことではない」と教え込んでほしい。
⑤精神論や自分の意見を押し付けない
ゆとり世代は良くも悪くも合理的な考え方をする人が多いとされている。精神論や自分の意見を押し付けずに、相手のアイデアを求めるなど相互コミュニケーションを図ってほしい。

 なあんだ、みんな会社として当たり前にやるべきことではないですか。「ゆとり世代」に限らず、普通に社員、部下に接すべき態度であって、心配して損した気分です。とはいえ、こうした基本的なことがやられていない会社があるから、または会社としてはそうした考えがあっても、個々の上司ができていないことがあるから、こうした注意点が取り上げられているのでしょう。当社でも、こうした誰に対しても当然やらなければならないことを、改めて確認しておかなければならないと思います。
 思い返してみれば、私が若い頃も父親のような戦前生まれの人たちからは「戦後教育を受けた連中は根性がない」とか「自己中心的だ」などと言われました。また、団塊の世代(私より10歳ほど上の先輩たち)からは「おれたちのころは同級生が多くて競争が激しかったものだ。お前たちの年代は競争も少なくのんびりしすぎている」と批判されたものでした。
 もっとも、古代バビロニアの粘土板に「今どきの若いものはなっていない、嘆かわしい時代になったものだ」と書いてあったそうです(ガセネタという説もありますが)。「ゆとり世代」の若者も、きっとまっとうに成長し、先輩たちと同じように次の世代に接していってくれるのでしょう。