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令和2年度安全衛生大会を開催しました

2020年08月18日

 8月8日に午前10時から宮城野区中央市民センターで、令和2年度安全衛生大会を開催しました。

 4月7日に全国に新型コロナウィルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言が発出され、弊社でも4月に予定していた安全会議、特別教育を中止しています。元請の建設会社、コンサル各社も安全大会は中止、あるいはリモート形式での開催に切り替えています。

 5月末に緊急事態宣言が解除され、8月の安全大会開催を決定しましたが、7月以降再び感染者が増加し第二波と言われるようになってきました。この中で安全大会を行うのかどうか、社内でも議論があり、現状で多人数を集めるのは無理があるのではないか、という意見もありました。

 一方で、コロナ禍の影響で業務の発注の遅れや減少はあるものの、日々の現場での作業は続いています。人は面倒くさがりで、安易な方向に流れやすいものです。安全活動を意識的に取り組んでいかなければ安全意識は必ず薄れていきます。日々のKY活動や通達も大事ですが、会社全体での取り組みとして、年1回の安全大会は極めて重要だと考えています。

 これらの議論の結果、検温、アルコール消毒の実施、マスクの着用、それぞれの距離を確保したうえで、例年行っている外部からの講師、来賓の出席の要請は行わず、社員と協力会社のみで時間を短くして行いました。

 大会では事務局からの活動報告、これまでの事故事例に基づく注意点と討議を中心に進められました。約1時間あまりの短い大会でしたが、これから1年間、安全に作業を進めることを全員で確認しあいました。「ご安全に!!」

            検温をしてから参加です

           出席した社員、協力会社の皆さん

          安全推進委員会事務局からの報告

             事故事例の説明と討議


北上川についていろいろ(1)

2020年08月12日

「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けと如くに」

 故郷岩手をしのぶ石川啄木の切ない気持ちが伝わる抒情的な歌です。

 宮沢賢治にとってもやはり北上川は故郷を象徴するものだったと思われます。北上川の河岸の露頭に「イギリス海岸」と名付けて、親しんでいました。

 北上川は、岩手県民にとっても宮城県民にとっても母なる川といっていい身近な河川です。様々な自然の恵みや農業用水などをもたらしてくれる一方で、いく度となく氾濫を繰り返し大きな災害を起こす川でもありました。

 河川に限らず、どう自然と人の暮らしに折り合いをつけて共存していくのかが私たち土木にかかわる技術者の課題です。私たちに最も身近な大河川である北上川が、そもそもどのような特徴を持った川なのか、治水を中心にして考えてみたいと思います。

 東北地方には、東から北上山地、阿武隈山地、中央に奥羽山脈、西に出羽山地という南北に連なる3列の山地があり、奥羽山脈の東側に盛岡-仙台-福島と連なる低地帯があり、西側に横手-新庄-山形-米沢の盆地列があります。これは日本海溝で沈み込む太平洋プレートが東北地方を東西に圧縮し、しわが寄った状態になっているからです。

        東北地方中部の地形と地下構造「日本の自然2 東北」岩波書店より

 北上山地、阿武隈山地は日本列島がアジア大陸から分裂したときにそのまま陸塊として存在し、海に没することがありませんでした。一方、奥羽山脈や、出羽山地は分裂によって生まれた日本海の堆積物や海底火山の噴出物が隆起して出来上がった山地と、その後その上に噴出した第4紀火山群によって出来上がっています。そのため、形成した年代が大きく違い、北上山地、阿武隈山地は古生代から中生代の硬い地層、奥羽山脈、出羽山地は新生代、特に中新世以降のやわらかい地層から概ねでき上っています。

 北上川はこの硬い北上山地と軟らかい奥羽山脈の間を南北に流れています。このことが北上川(特に岩手県にある上流部)の性格を特徴づけています。岩手県を流れる北上川は、北上山地側に押されて流れています。これは、奥羽山脈が軟らかい、つまり浸食されやすく、大量に土砂を供給するため、その土砂によって東側に押し出されているからです。胆沢川、和賀川、豊沢川などの奥羽山脈から流れる支流は扇状地群を形成し、特に胆沢扇状地は日本でも最大規模の扇状地となっています。

      北上盆地の地形分類「日本の自然2 東北」岩波書店より

 北上川は大きく二つに分けられます。岩手県側の上流部と宮城県側の下流部です。その境にあるのが、岩手県一関市の狐禅寺から宮城県登米市の錦織までの狭窄部です。この区間は、北上川は古生代の硬い堆積岩層を穿入して流れているため、広い河岸を作ることができず、狭く切り立った河岸となっています。

 金成の丘陵部のほうが軟質の岩盤なので、狐禅寺で東に曲がらずそのまま南下した方が流れとしては自然な気がしますがそうなっていません。これについては、古い時代からの先行谷があったとする説や、断層谷とする説、南西方向の地盤の隆起により流路が移動したという説など諸説がありますがはっきりしません。

 それはともあれ、この狭窄部が北上川上流部、特に一関地方の洪水の大きな要因となっています。一方でこの狭窄部を抜けた北上川は、仙北平野(石巻平野)を河口に向けてゆったりと流れていきます。東和町錦織付近の河床標高は10mになりません。北上川は全体としても傾斜の緩い河川ですが、特にこの部分の傾斜は少なく広い蛇行原を作っています。これが北上川下流域の災害の要因となっています。


高速道路のユリ

2020年07月28日

   九州から中部地方では今年も大雨となり、またもや大きな被害が出ています。今年の梅雨は本当に長雨で、東北地方はまだ明ける気配がありません。
 例年であればそろそろ梅雨明けし、夏休みでプールに行く子供たちのにぎやかな声が聞こえてくる頃です。梅雨も明けず、新型コロナウィルスのため夏休みも始まらず、まったく気の滅入る年になってしまいました。
 梅雨明け―夏休み―と続いて連想するのがヤマユリです。ちょうど今、山で花を開いている頃です。地味な花の多い山野草のなかでは、ヤマユリは格別に大きな花を咲かせ、強い芳香を漂わせます。
 生まれも育ちも東北地方なので、ヤマユリは見慣れた花ですが、関西出身の知人に「関西ではユリと言えばササユリで、ヤマユリは見られない」と教えられ驚いたことがあります。調べてみるとヤマユリは日本原産種で、地域ももともとは本州の東北から関東に限定していたようです。山奥ではなく、開けた日当たりのいい丘陵地を好むようですが、どうも昔ほど見られなくなっているような気がします。
 近年の積雪量の減少に合わせて、イノシシの生息域が広がっています。イノシシがユリ根を食べるので、食害の影響があるのではないかと思いますがよくわかりません。
 そんな中で目立つのが高速道路の切土法面です。東北自動車道では、宮城県の大和インターチェンジから一関インターチェンジの間は、見事な群生地となっています。仕事で高速道路を走っていてもついつい見とれてしまいます。
 高速道路内なので、ユリ根を掘る人もおらず、イノシシも入ってこないからなのでしょう。また、NEXCOの方も、注意してユリを残して草刈りをしてくれています。ありがたいことです。貴重な群生地を大事に残していってほしいものです。

    高速道路では写真が取れないので、近所で咲いていたヤマユリです。


働くことと「社会貢献」

2020年07月02日

 このところ新卒採用の面接を何度か行いました。その中で「あなたにとって働くとはどういうことですか?」と質問すると、「社会に貢献したいから」という答えが何人かの学生さんからありました。
 ずいぶん若い人たちの意識が変わったたんだなあ、と感じました。私の世代でこういう答えをする人はほとんどいなかったと思います。「働くことで自分と家族の生活を支える」とか「給料を稼いで自分の好きなことをしたい」という感覚だったと思います。私も、学校を卒業したら働くものだ、という以上のものはありませんでした。長く働くなかで、改めて働く意味や役割を考えてきた、といったところでしょうか。
 「就職の面接用に【社会貢献】という言葉がトレンドになっているんじゃないの」とひねくれた見方をする人もいますが、決してそうではないと感じます。特に宮城県では直接的か間接的かは別にして、東日本大震災で被災した人が多くいます。来年大学を卒業する学生さんは、感受性の強い小学校6年生で東日本大震災を経験しており、こうした感度の高い人が多くなっているのも肯けます。
 会社が社会的な責任を果たすCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)は、今や当然のことと考えられていますが、その基本となるのは社会と会社(企業)との関係です。どのような会社であれ、社会の需要と供給のつながりの中で社会的責任を果たしています。洋服のメーカーであれば、必要とされている洋服を供給する、お寿司屋さんであれば、おいしいお寿司を提供することで社会(消費者)とつながり、利益を上げつつ社会的責任を果たすということが基本となります。
 本来会社で(会社だけではありませんが)仕事をすることがすなわち社会に貢献することになるはずであり、会社は社員にそういう取り組みを望んでいます(要するに利益が出るようにしっかり働けということ)。しかし、会社で働くことと社会に役立ち評価されることが、直接的に結びつきにくいという現実があります。
 ネット上の質問箱のようなコーナーで、ある人が「社会貢献なんかしたくありません。本心で社会貢献をしたいと思っている方は、理由を付けて回答願います。」と書いていました。これに対して次の回答がありました。
 「社会貢献したい理由は生きている意味が分からないからです。(中略)自分が生きている意味が最も感じやすいのが社会貢献なので、社会貢献をしたいです。」
 この回答が、働くことで社会とのつながりを感じ、正当な評価を得ることが難しい現実を端的に表していると思います。
 とはいえ、すべての職業がこうした社会とのつながりが感じにくいかというとそうではなく、職種によって感じやすい職種と感じにくい職種があります。例えば、医師や看護師は患者さんを治療することで感謝を受け、世のため人のために役立っていると直接感じられます。また、消防士や警察官も社会の安全を守る仕事ですから、社会に役立つ仕事だと感じやすいですよね。働くからには報酬はもちろん大事ですが、この実感もまた働くことの大きな意味です。地質調査も、社会インフラの整備や防災のための仕事ですので、社会への貢献と業務が結びつきやすい仕事といえます。
 面接を受ける学生さんたちが「社会貢献をしたい」という背景に、東日本大震災の影響があることは間違いないのですが、また、社会とのつながりを実感し、評価を得たいという思いもあるのではないかと感じます。私はこの感覚は正当なものであるし、こうした職業を選択してほしいと思っています。そして、実際に働くなかでこの社会的な評価を現実のものとしてつかんでいってほしいと願っています。


河北新報に弊社の採用活動が紹介されました

2020年06月26日

 2020年6月2日(火曜日)の河北新報朝刊に弊社の採用活動の取り組みが掲載されました。
 河北新報では「前例なき就活に支援の輪」と題して「新型コロナウィルスの影響による急激なウェブ化など、前例のない展開となっている今年の採用・就職活動」に対して支援をしている会社や団体の取り組みを紹介しています。
 そのなかで仙台市産業振興事業団が、ウェブ面接などを受ける学生さんが利用できる専用スペースを無償提供していること、また仙台市内の企業をサポートしていることを紹介しています。
 弊社ホームページの「3分でわかるボーリングのお仕事」と題した動画は、仙台市産業振興事業団様のご支援を受けて作成したものです。このご支援がなければとても自分たちで作成することはできませんでした。大変感謝しております。
 5月23日付の【会社情報】にも書いてありますが、地質調査、ボーリング調査は、工事と違って普段なかなか目にする機会の少ない仕事です。コロナウィルスの影響への対策も含め、学生、生徒の皆さんに会社・仕事の情報を提供し、接点を多く持てることを願って作成しました。ぜひ多くの人に見ていただきたいと思います。

         河北新報2020年6月2日(火曜日)朝刊より抜粋